近江牛と神戸牛の違いを解説!どっちが美味しい?

牛肉でよく聞くBMSって何?A5やA4とどう違うの? 神戸牛

日本が誇る高級和牛といえば、多くの方が「神戸牛」を連想するかもしれません。
しかし、食通の間では、「近江牛」の名も高く評価されています。
両者はどのように異なり、またどちらが美味しいかは難しい問題の一つです。
そこで本記事では、近江牛と神戸牛の違いを詳しく解説し、それぞれの特徴を比較しながら、その魅力に迫ります。

近江牛とは?

近江牛は滋賀県が誇るブランド牛で、その歴史は古く、約400年以上前にさかのぼります。
近江商人によって育てられ、その質の高さから「御肉」として京都の御所へ献上されたとされるほどの歴史を持つ肉牛です。
この地域で育つ黒毛和牛は、冷涼な気候と豊かな自然環境の中で丁寧に飼育され、きめ細やかで柔らかい肉質が特徴です。
近江牛の定義は下記の通り。

  • 「近江牛」の中でも、枝肉格付がA4、B4等級以上のもの
  • 協議会の構成団体の会員が生産したもの
  • 滋賀食肉センターまたは東京都立芝浦と畜場でと畜・枝肉格付されたもの

近江牛の中でも、特に品質の高いよりすぐりのものを 認証「近江牛」 とされています。

神戸牛とは?

神戸牛は兵庫県を代表するブランド牛で、特にその名が国際的にも知られています。
神戸牛が育つ環境は、兵庫県内の限られた地域で特に気候が温暖で、肉牛にとって理想的な環境を提供しています。
神戸牛の基準は非常に厳しく、肉質等級が4以上であること、脂肪交雑(サシ)がきめ細かく均一であることなど、細かい条件をクリアした牛のみが「神戸牛」と認定されます
日本や海外で最も有名なブランド牛の一つといえるでしょう。

近江牛と神戸牛の特徴の違い

近江牛と神戸牛の特徴の違いについて解説していきます。

歴史と伝統

近江牛はその歴史の長さで優れており、日本三大和牛のひとつとして知られています。
一方、神戸牛もまた明治時代からの伝統を持ち、国内外のグルメに愛され続けています。

肉質

近江牛は柔らかく、上品な甘みと旨味が特徴です。サシは細かく、とろけるような食感を楽しめます。神戸牛はサシの入り方が非常に美しく、まるで芸術作品のような見た目をしており、ジューシーで濃厚な味わいがあります。

品質管理

神戸牛は品質管理が徹底されており、神戸肉流通推進協議会による厳しい審査基準をクリアした牛のみが名を冠することができます。
近江牛も滋賀県近江肉牛振興協議会によって品質管理されていますが、こちらは神戸牛ほどではありません。
そのため、安定した品質を期待できるのは神戸牛といえるでしょう。

価格

両者とも高級和牛として提供されていますが、市場に出回る量やブランド力の違いから、神戸牛の方が一般的には高価傾向にあります。
一般的な100gあたりのグラム単価については下記の通り。

部位・商品名 近江牛 神戸牛
すき焼きセット 1400 1900
モモ・バラ焼肉 1480 1680
ロース焼肉 2100 2500
ヒレ 3400 5000
サーロイン 2500 3000

もちろんA5といった最高級のランクは上記よりも高くなります。
およそ神戸牛の方が1.2~1.5倍ほど高いイメージとなります。

神戸牛と近江牛はどちらが美味しいか?

美味しさは主観による部分が大きく、個人の好みによって分かれます。
近江牛の繊細な味わいが好まれる方もいれば、神戸牛の豊かな風味を好む方もいます。
神戸牛の方が基準が厳しいので、高い品質を維持できる傾向がある一方で、近江牛も市場から高い人気を誇っており、神戸牛に負けていません。
また、調理法によってもその特性が最大限に活かされるため、ステーキやしゃぶしゃぶ、すき焼きなど、様々な料理で両者の味を楽しむことができます。

 

まとめ

近江牛も神戸牛も、それぞれに優れた特徴を持つ日本を代表する和牛です。美味しさを決めるのは、結局のところ個々の好みとなりますが、両者を食べ比べることで、その違いを肌で感じ取ることができるでしょう。一流の料理人が手掛ける高級レストランで、または自宅で丹精込めて調理して、それぞれの和牛の極上の味わいを堪能してみてください。

コメント