牛肉コラム

グラスフェッドビーフとグレインフェッドビーフの違いとは?

牛肉太郎

グラスフェッドビーフと言葉を近年耳にすることが増えたという方も多いのではないでしょうか。
グラスフェッドビーフと反対の牛肉がグレインフェッドビーフと呼ばれています。
グラスフェッドビーフは聞いたことがあるけれども、グレインフェッドビーフは聞いたことがないという方も多いかと思います。
そこで今回は「グラスフェッドビーフ」と「グレインフェッドビーフ」の違いについて解説していきます。

グラスフェッドビーフとは?

グラスフェッドビーフとは牧草メインで飼育された牛肉のことをいいます。
広大な土地と牧草を活用するため、国土が小さい国内での生産は難しく、外国産が多い傾向にあります。
グレインフェッドビーフが良くつくられているのはニュージランド、オーストラリアで、牧草がよくとれる地域でのみ生産されます。

グレインフェッドビーフの特徴は下記の通り。

  • 赤身肉が特徴
  • 健康的で栄養価が高いとされている
  • 独特なにおいがして臭い
  • 肉質が固い
  • 脂身はほとんどない
  • 価格が高い

牧草メインなので、脂身がほとんどありません。
人間も野菜ばっかり食べていても太らないように、牛も牧草ばっかり食べてたら太らないためです。
そのため、牛肉にした時も脂身がほとんどなく、赤身肉であるとされています。

また、牧草で牛がほとんど太らないため、牛肉となる部分があまりとれません。
非効率な生産方法であるため、牛肉自体が高くなる傾向にあります。

グレインフェッドビーフとは

グレインフェッドビーフとは穀物飼料メインで育てられた牛肉自体のことをいいます。
穀物飼料とはメインはトウモロコシで他には大豆、ビールかすなど様々な餌を混ぜてあげています。
他にも様々な飼料をあげていることがあり、中にはバナナや飴、ヤクルトなどを牛にあげていることもあります。
牛の食べているエサは基本的には人間しか食べれるものしか与えていません。(十年以上前は違いましたが)
ですので、穀物飼料を与えていると体に悪い!みたいなことをいう方がいますが、全くの誤解と言えるでしょう
また、産まれてから牛肉になるまで半分くらいは牧草など(粗飼料と呼ばれています)を食べているため、途中まではそこまでグラスフェッドビーフと生産方法は変わりません
牛肉になる後期に穀物飼料を与えるイメージです。

基本的にはほとんど牛肉がこのグレインフェッドビーフとなります。
国産牛、和牛、アメリカ産牛肉などは全てこのグレインフェッドビーフです。
グレインフェッドビーフの特徴は下記の通り。

  • 適度な脂身が入る
  • 肉質が柔らかい
  • 臭みが少な
  • 価格が安い
  • グレインフェッドビーフよりも脂肪が入る
  • グレインフェッドビーフよりもヘルシーさでは負ける

一般的に日本人が好む牛肉はこちらのグレインフェッドビーフです。
吉野家の牛丼も、レストランのステーキもほとんどの割合でグレインフェッドビーフが使われています。

この通りグレインフェッドビーフとグラスフェッドビーフの概要についてまとめてみました。
それでは具体的にグレインフェッドビーフとグラスフェッドビーフにはどのような違いがあるのか次の章で解説していきます。

グレインフェッドビーフとグラスフェッドビーフの違い

グレインフェッドビーフとグラスフェッドビーフの違いを下記の通りまとめてみました。

  • おいしさ
  • 価格帯
  • 肉質

解説していきます。

おいしさ

一般的にはグレインフェッドビーフの方がおいしいとされています。
事実グラスフェッドビーフを生産しているオーストラリアでも日本向けの牛肉はグレインフェッドビーフが多い傾向にあります。
グレインフェッドビーフがおいしい理由は餌にあります。
グレインフェッドビーフは様々な餌を食べることができ、それが肉のおいしさにつながります。
長年かけて、どのような餌を与えれば美味しくなるかを畜産農家が研究し続けた結果、今の牛肉があるということです。
一方で、グラスフェッドビーフは牧草しか食べることができません。
もちろん牧草にも様々な種類があるため、若干は味に違いがでてくるのですが、大きくは変わりません。
そのため、味の研究要素もなく、単純に牧草を与えて牛肉にするだけなので、グラスフェッドビーフはグレインフェッドビーフにかなわないということです。

もちろん、グラスフェッドビーフが美味しいと感じる方もいます。
脂身が苦手の高齢者やダイエット志向の人、噛み応えのある肉が好きな人がグラスフェッドビーフを好む傾向にあります。

価格帯

グラスフェッドビーフはグレインフェッドビーフよりも高いです。
グラスフェッドビーフは牧草しか食べないため太りにくく、非効率な生産方法となってしまうためです。
グレインフェッドビーフはトウモロコシなど太りやすい餌を食べるので、効率的な生産方式となり、安価な価格帯となります。

肉質

肉質はグレインフェッドビーフが柔らかく、グラスフェッドビーフが固いです。
グレインフェッドビーフは穀物飼料を食べているため、肉に脂身が入り柔らかくなります。
一方で、グラスフェッドビーフは牧草しか食べないため、脂身が入りにくく、筋肉がメインの牛肉となります。

 

まとめ

今回はグラスフェッドビーフとグレインフェッドビーフの違いについてまとめてみました。
ポイントは下記の通り。

  • グラスフェッドビーフは赤身肉・価格が高い・ヘルシー・肉が固めという特徴
  • グレインフェッドビーフは適度な脂身が入る・価格が安い・肉が柔らかいという特徴

 

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