ヌレ子って何?取引価格や由来についてご紹介
今回は生体牛(生きている牛)のお話しです。
ちょっとマニアックな話題になりますが、「ヌレ子」という言葉について解説します。
- ヌレ子ってよく聞くけど、どういう牛のことなんだろう
- ヌレ子っていくらくらいで取引されているの?
- なんでヌレ子っていう名前になったの?
という疑問をお持ちの方に対して今回はヌレ子について詳しく解説していきます。
ヌレ子は生後間もない初生牛のこと
ヌレ子とは生後から2ヶ月程度の初生牛のことです。
人間と同じで牛も生まれてくときは羊水で濡れています。
出生したときに濡れているので、「ヌレ子」と呼ばれるようになったようです。
ちなみに厳密に何か月令までヌレ子と呼ぶかは地域によって異なります。
生後10日くらいまでをヌレ子と呼ぶ地域もありますし、生後2か月程度までをヌレ子と呼ぶ場合もあります。
厳密な定義はありませんので、ヌレ子とは初生牛のことと覚えておけば間違いないです。
ヌレ子の価格っていくらくらい?
ヌレ子の価格は品種、相場、地域によって異なります。
大体
- ホルスタイン雄・・8万円~18万円程度
- ホルスタイン雌(フリーマーチン)・・3万円~5万円程度
- ホルスタイン雌(乳用に利用する)・・15万円~25万円程度
- 交雑種雄・・25万円~35万円程度
- 交雑種雌・・15万円~25万円程度
- 黒毛和種雄・・45万円~65万円
- 黒毛和種雌・・40万円~55万円
程度が大体の相場です。(2019年の相場参照)
ちなみに現在の相場はバブルと呼ばれており、非常に牛の値段が高騰しています。
2012年あたりは下記が相場でした。
- ホルスタイン雄・・500円~3万円程度
- ホルスタイン雌(フリーマーチン)・・無料~1万円程度
- ホルスタイン雌(乳用に利用する)・・10万円~15万円程度
- 交雑種雄・・10万円~20万円程度
- 交雑種雌・・5万円~15万円程度
- 黒毛和種雄・・30万円~40万円
- 黒毛和種雌・・20万円~30万円
今の半分から1/5程度の価格です。
高騰の要因は数多くあるといわれていますが、主に下記の原因が考えられます。
- 全国的に牛の頭数が減少したこと
- 購買力が強い大手企業やメガファームが市場に参入していること
- 金融緩和の影響でお金がじゃぶじゃぶあふれていること
儲かっている酪農家が増えたのはこのヌレ子の価格が高騰していることも大きな要因としてあげられますね。
特に市場から導入しないで、自分のところで後継牛を育成しているところは特に強いです。
もし酪農家で後継牛を持っているけど、利益が上がっていない場合は数字を一回見直すことをおすすめします。
ヌレ子の取引で一番多い市場は十勝中央家畜市場
ヌレ子の取引が一番多い家畜市場は十勝中央家畜市場です。
全国でも有数な酪農地域である十勝の幕別にある家畜市場です。
年間100回以上の開催日があり、初生牛は40,000頭以上上場しています。
取り扱いは主にホルスタイン初生牛と交雑種で、毎週金曜日に黒毛和種の初生が上場しています。
ホクレンの系統ではなく、家畜商業協同組合が前身の市場です。
他にも酪農を中心とする地域には家畜市場があることが多いです。
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