和牛は食べると危険?和牛の安全性、危険性について考察

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「和牛を食べるって危険?」「和牛は本当に安全なの?」と疑問に思われている方もいらっしゃいますよね。
BSEや食中毒などの影響からか、和牛に対してネガティブな印象を受けている方も見受けられます。
そこで今回は和牛の安全性に疑問を抱かれている方に向けて、和牛の安全性・危険性について解説していきます。

結論:和牛は安全

結論から申し上げますと、和牛は安全です
他の食品と比較して、和牛がとりわけ危険ということはありません。
一昔前に牛肉のユッケ事件、BSE事件などもあり、ネガティブな印象を持たれている方もいらっしゃいますが、安全に食べれる食品といえるでしょう。
和牛が安全に食べれる理由について次の章で詳しく解説していきます。

和牛を安全に食べれる4つの理由

和牛の安全性が高いと呼ばれている理由は下記の4つです。

  • 製造工程の徹底した衛生管理
  • 問題のある肉は廃棄される
  • トレースアビリティによる個体管理
  • 牛肉自体病原菌にかかりにくい

具体的に解説していきます。

製造工程の徹底した衛生管理

牛肉は製造工程において、徹底した衛生管理がなされています。
下記が牛肉になる製造工程です。(いただきます絵本プロジェクトの画像をお借りしています。)

(参考:いただきます絵本プロジェクト

この屠場の中に入ったことがありますが、物凄くしっかりとした衛生管理がされています。
屠場全体で消毒液のにおいがしますし、限られた人しか中に入ることができません。
中に入るためには洗浄された長ぐつ、帽子、マスク、手袋をして、何回も消毒する必要があります。
また、牛肉自体も複数回消毒されており、この過程で病原菌が入るということはとても考えられません。

問題のある肉は廃棄される

問題のある肉は屠場で廃棄されます
牛も白血病や敗血症など様々な病気にかかっているケースがありますが、こういった病気にかかっている牛はすべて廃棄されます。
人間が食べて問題のある肉はもちろんですが、食べて問題ないとされている肉も病気にかかっている場合、廃棄されます
過剰に廃棄されている感は現場としてはありますが、それほどしっかりとした管理がされていると言えるでしょう。

トレースアビリティによる個体管理

牛はトレースアビリティによる徹底した個体管理がされています。
トレースアイビリティとは簡単にいうと牛のマイナンバーです。(以下分かりやすいようにマイナンバーとh)
人間とは異なり、牛はすべての牛にマイナンバーがついており、つけなければ流通させることができません。
万一重大な病気が発覚した場合、マイナンバーを元に病気の発生源を特定し、早期に対応します。(もちろんのこと、今まで病気によってマイナンバーが活用されたことはありませんが)
消費者の口の元に入る前に早期に病気は発見されます。

牛肉自体病原菌にかかりにくい

そもそも牛肉自体病原菌にかかりにくい生き物です。
農林水産省の資料にも下記の通り明記されています。

牛は多くの場合、食中毒菌に感染しても、症状を示しません。また、感染した食中毒菌
は通常消化管内で生存・増殖しているだけで、健康な牛の筋肉中に存在することはありま
せん

牛肉の生産衛生管理ハンドブック(参考資料) 農林水産省

ですので、鶏肉や豚肉と異なり生で食べることができるのです。

とはいえ生肉は危険。しっかりと過熱を

上記の通り、和牛(もちろん和牛に関わらず国産牛も)の安全性は高いと言えるでしょう
しかしながら、牛肉といっても生肉はもちろん危険です
牛肉の表面には病原菌がいますし、卸売や小売の過程や飲食店の管理の甘さで病原菌が付着することもあります。
ですので、和牛を食べる時はしっかりと表面を加熱してから食べることが一番と言えるしょう。

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