家畜商ってどんな仕事?年収や歴史について解説していきます。

牛肉コラム

「家畜商」

一般的にはあまり聞いたことがない仕事かと思います。

別名馬喰(ばくろう)と呼ばれていて牛や馬などの家畜を転売することを仕事としている人です。

家畜商に興味がある方なら

  • 家畜商ってどんな仕事なの?
  • 年収ってどのくらいなの?
  • 家畜商ってどうやってなるの?

という点は気になりますよね?

今回は家畜商の仕事について詳しく紹介していきます。

 

 

家畜商の仕事内容について

家畜商は家畜の売買を仕事としている方です。

一般的に2パターンあって、

  1. 生産者から委託されて、家畜市場(または他の農家)に委託販売ケース(委託販売型)
  2. 生産者から家畜を買取って、家畜市場(または他の農家)に販売するケース(転売型)

があります。

以前は2のケースが多かったのですが、今ではほとんど1のケースとなっています。

転売型の時は大きく稼ぐことができた家畜商もいたので、家畜商だけで生計を立てることができました。

しかしながら、現在では大きく稼ぎにくくなったため、家畜商自体が生産者となっており、家畜商は副業としてやっている方がほとんどとなっています。

それではなぜ転売型の家畜商が大きく稼げなくなったのでしょうか?

次の章で家畜商の年収について見てみましょう。

家畜商の年商や年収について

家畜商の年商や年収は取り扱う農家によって大きく異なりますが、概ね下記が相場です。

  • 年商・・100万円~500万円
  • 年収・・数十万円~200万円

2.の転売型は以前は今ほど情報が流通していなかったので、大きく稼ぐことができました。

例えば市場では1頭の牛が15万円で取引されているのに、生産者に「今の相場では10万円くらいなので、10万円で買い取るよ」といって、生産者から10万円で牛を買い取って、市場に5万円で販売するということが往々にしてありました。

なので、年収が1,000万円を超えるケースも多く、家畜商行為で財を成したという方も少なくありません。

 

しかしながら、今は市場価格などの情報が公開されているケースが多いので、この方法は通用しなくなってきました。

なので、今ではほとんど1.の委託販売型のケースとなっています。

委託販売型の場合は「1頭につき3,000円~10,000円の運賃や手数料」というのが相場です。

例えば年に100回市場に行くと仮定して10頭の牛を持っていくとなると

  • 年商は500万円(100回×10頭×5,000円)
  • 経費は約300万円(運賃相当額)
  • 年収は約200万円(500万円-200万円)

となります。

一般的なサラリーマンよりかなり低いですよね。

ここを見てわかる通り、あまり大きく稼いでいる家畜商が少ないというのが現状です。

そのため、平成から家畜商の数は年々減少しており、今ではほとんどが兼業家畜商となっています。

 

家畜商ってどうやってなるの?

家畜商になるためには資格と免許が必要です。

資格と免許の取得方法は簡単に説明すると下記のとおりです。

  1. 年に1回各都道府県庁で開催される家畜商講習会に出席する
  2. 講習会修了証書が発行された後に振興局で免許の発行手続きをする(または家畜商組合で手続き)
  3. 講習会修了証書が出された後に法務局で2万円供託する
  4. 振興局で供託書を提出する
  5. 免許が発行される

免許が発行されたら、家畜商の取引ができます。

正直言って誰でもなれます。

特段家畜商になることに対するハードルはありませんので、チャレンジしてみるのも良いかと思います。

ダチョウ俱楽部の寺門ジモンも実は家畜商

ダチョウ俱楽部で有名な寺門ジモンさんも実は家畜商です。

上記のような手続きを取って家畜商免許を取得し晴れて家畜商になったということですね。

松坂牛を競り落としたということで、一時期話題になりましたね。

まぁ実際のところ家畜商というのは「家畜の売買によって利益を得る」という性質がありますので、実際寺門ジモンさんの家畜商免許の取得の仕方はちょっと違うのかなぁと思いますが。

 

まとめ

今回は家畜商の仕事の内容についてご紹介してきました。

ポイントは

  • 家畜商とは家畜商の売買によって生活する人のことをいう
  • 現在ではほぼ委託契約型なので、大きく儲けている人は少ない
  • 年商は100万円から500万円程度
  • 年収は数十万~200万円
  • 資格と免許の取得をすれば誰でも簡単になれる

という点です。

 

興味がある方は寺門ジモンさんみたいに家畜商になってみても良いかもしれませんね!

コメント