2024.09.06

牛肉のミスジが安い5つの理由

牛肉太郎

牛肉の部位の中でも、「ミスジ」は柔らかく、ジューシーで美味しい部位として人気があります。
しかし、他の高級部位に比べてミスジは比較的安価に手に入れることができることが多いです。
なぜこれほど美味しい部位が安いのでしょうか？
本記事では、ミスジが安い5つの理由について詳しく解説しながら、その魅力も合わせてお伝えします。

1. ミスジの部位の位置と肉量が限られている

ミスジは牛の肩甲骨の内側、いわゆる「肩ロース」の一部に位置する部位です。
この位置からわかるように、ミスジは1頭の牛からごくわずかしか取れません。
約3kgほどの量しか得られないため、供給量が限られているにもかかわらず、価格が抑えられているのです。

実際、希少な部位であることから、高級レストランなどでは高値で提供されることもありますが、精肉店やスーパーなどでは他の部位と一緒に扱われることが多く、そのため価格が比較的安くなります。

2. 人気部位と比べて知名度が低い

ミスジはその美味しさにもかかわらず、他の部位と比べて知名度が低い傾向があります。
例えば、サーロインやヒレといった高級部位は、焼肉やステーキで広く知られており、消費者からの需要も高いです。一方、ミスジは専門的な飲食店では取り扱われるものの、一般的な消費者にはそれほど馴染みがないことが多いです。

知名度が低いため、消費者の需要が比較的少なく、その結果、流通量が安定しているにもかかわらず価格が上昇しにくいという状況が生まれています。
需要と供給のバランスが価格に影響を与えることを考えると、知名度の低さがミスジの価格を抑えている理由の一つとなっています。

3. 硬さと脂肪のバランス

ミスジは柔らかくジューシーな部位ですが、他の高級部位と比べると、肉の繊維が少し粗めで、噛みごたえがあるのが特徴です。
また、脂肪分が少し多めであるため、脂の風味が強い部位とされています。
この「硬さ」と「脂肪の量」が苦手な消費者がいるため、価格が抑えられている傾向にあります。

特に、脂肪分が少ない部位を好むヘルシー志向の消費者や、柔らかさを重視する人々には、ミスジの食感や脂の重さがマイナスに捉えられることがあります。
そのため、需要が他の部位と比べてやや低く、結果的に価格が安く設定されることが多いのです。

4. 精肉業界での扱い方

ミスジは特定の用途に向いた部位として扱われることが多いです。
例えば、焼肉や薄切りにしてしゃぶしゃぶに使われることが多く、ステーキなどの大きな一枚肉として提供されることは少ないです。
このような扱い方により、大きな塊肉としての需要が少なく、価格が上がりにくくなります。

また、精肉業者やスーパーでは、肩ロース全体をまとめて売ることが多く、特にミスジだけを高値で売るという戦略を取らないことが一般的です。
こうした販売方法が、消費者にとって価格を抑えた形でミスジを購入できる一因となっています。

5. 国産牛と輸入牛の違い

ミスジは国産牛と輸入牛の両方で流通していますが、輸入牛の場合はさらに価格が安くなることが一般的です。

特にアメリカやオーストラリアからの輸入牛では、大量に供給されるため、価格が下がりやすくなります。

また、輸入牛は脂肪の量が少なく、赤身が多い傾向があるため、ヘルシー志向の消費者にも人気がありますが、ミスジのような脂肪が含まれる部位はその恩恵を受けにくいです。

国産牛と比べて価格差が大きいことも、ミスジが安く手に入る理由の一つです。特に輸入牛のミスジは、コストパフォーマンスが良く、家庭でも手軽に楽しめる部位として人気があります。

まとめ

牛肉のミスジが安い理由は、部位の特性や消費者の需要、流通の仕方にあります。知名度が低く、一部の消費者には脂肪や食感の面で好まれないことが、価格を抑える要因となっています。
しかし、ミスジはその美味しさと希少性を考慮すると、非常に価値のある部位であり、特にコストを重視する方にとっては最適な選択肢です。

次回、牛肉を購入する際は、ぜひミスジを選んで、その美味しさを再発見してみてください。食卓での新たな定番になるかもしれません。