ホルスタインの肉でA5で出る?解説します。

高級牛肉の代名詞ともいわれてる「A5」ランクですが、赤身肉ベースであるホルスタインでA5ランクは出るのか疑問に思われた方もいらっしゃいますよね。
そこで今回はホルスタインの肉でA5で出るのか?というテーマで解説していきます。
ホルスタインの肉でA5がでることはほぼない
結論から申し上げますとホルスタインの肉でA5がでることはほとんどありません。
ホルスタインは元々乳用種として育てられている品種です。
このため、彼らの肉質は一般的に赤身が多いとされています。
牛肉の格付けにおけるA5ランクは、肉の霜降り具合や脂の質、肉の色などの総合的な評価に基づいています。
ホルスタインの赤身肉は、これらの評価基準から見るとA5ランクには適していないと言えます。
A5になるような高品質な餌も与えられていない
餌についてもA5になるような高品質な餌も与えられていない傾向にあります。
A5になるような牛を育てるには餌も重要であり、高カロリーの餌を牛に与えなければA5になることはできません。
ホルスタインは品種的にサシ(霜降り)が入りにくいため、高カロリーの餌を与えることを避ける傾向にあります。
そのため、ホルスタインの牛肉は脂が少なく、赤身肉が多い傾向になるのです。
交雑牛の場合はまれにA5になることも
和牛とホルスタインを交雑させた交雑牛の場合、まれにA5ランクの肉が出ることもあります。
和牛の遺伝的特性がホルスタインに影響を与えることで、霜降り肉や脂の質が向上する可能性があるからです。
但し、これは非常にまれなケースであり、一般的には交雑牛やホルスタインの肉がA5ランクになることは期待できません。
A5は基本的には和牛からしか取れないということになります。

この記事の監修者:うしまる
北海道の元農協職員。15年以上、肉用牛農家の経営支援
ファイナンス設計・新規事業立ち上げを経験。
現在は「牛肉会」の編集長として、科学的かつ実務に基づいた牛肉情報を発信中。