オーストラリア産牛肉が安い2つの理由!今後は高くなる?
オーストラリア産牛肉が安い!と感じる人も多いですよね。
国産牛や和牛よりも安価なオーストラリア産牛肉。
オーストラリアは物価が高いはずなのに、オーストラリア産牛肉はなぜ安いのか気になるところかと思います。
そこで今回はオーストラリア産牛肉が国産牛や和牛と比較して安価な理由について解説していきます。
オーストラリア産牛肉が安い理由は飼養コストが安いため
結論から申し上げますと、オーストラリア産牛肉が安い理由は主に下記の2つです。
- 飼養コストが安い
- 牛肉が余っているため
具体的に解説していきます。
飼養コストが安い
オーストラリア産牛肉は国産牛と比較して飼養コストが安いです。
飼養コストが安い理由は下記の2つ。
- 広大な土地を活用したスケールメリット
- 餌を国内で十分に生産できる
オーストラリアは広大な牧草地を活用し、牛を生産しています。
一方で、日本では牛舎で飼養しているケースがほとんどのため、スケールメリットがありません。
イメージとしては下記の通り。
【オーストラリアでの飼養方法のイメージ】
【日本での飼養方法のイメージ】
また、オーストラリアは自国で安価な餌を調達できるため、安価な餌で牛を飼養することができます。
一方で、日本は餌を自国で調達できず、高い外国産の輸入した餌を調達しなければなりません。
このようにオーストラリア産牛肉は「広大な土地を活用し、安価な餌を調達できる」といった理由から国産牛よりも安い価格となるという訳です。
牛肉が余っている
オーストラリアは人口が2,500万人前後しかいない一方で、牛が2,400万頭もいます。
人口に対して牛の割合が多く、牛肉が余ってしまうため、輸出するしかありません。
そのため、世界2位の牛肉輸出国となっているのです。
当然、余っているものの値段は安くなるため、オーストラリア産の牛肉は安いということになります。
今後はオーストラリア産牛肉が高くなる可能性も
ただし、今後オーストラリア産牛肉は高くなっていく可能性が高いと言えるでしょう。
理由は下記の3つです。
- 水不足による生産頭数の頭打ち
- 堅調な世界的な牛肉需要
- 円安
具体的に解説していきます。
水不足による飼養頭数の頭打ち
オーストラリアは干ばつに悩まされています。
牛を飼養する上で、最も重要といっても過言ではないのは水です。
水が十分に確保できないと牛が飲む水を十分に確保できない上に、質の良い餌が育たなくなります。
世界的な牛の飼養頭数は伸び続けているものの、オーストラリアの牛の飼養頭数は頭打ちとなっています。
2018年には2,617万頭だったものの、2022年には2,394万頭まで落ち込みました。
一方で、頭数が減少したものの、需要は底堅いため牛の価格が上がってきており、今後も堅調に推移していくと考えられます。
堅調な世界的な牛肉需要
一方で、牛肉の需要は堅調に推移しています。
特に中国やインドといった開発途上国を中心に牛肉需要は伸び続けており、2024年には1995年の2倍近い需要になることが予測されています。
((1)世界の食料の需給動向と我が国の農産物貿易 イ 食料需給をめぐる今後の見通し 農林水産省)
需要が高いということは価格が上がりやすいということになります。
中国・インドといった国にオーストラリア産の牛肉を買い負けてしまうということもありうるかもしれません。
円安
最後に円安です。
歴史的な円安水準が続いており、輸入物価が高くなっています。
オーストラリアドルに対しても円安が続いているため、オーストリア産の牛肉も高くなりやすい傾向にあります。
まとめ
今回はオーストラリア産の牛肉が安い理由について解説してきました。
ポイントをまとめると下記の通り。
- オーストラリア産の牛肉は飼養コストが安い
- 国内だけではあまるほど生産しているため安い
- 今後は水不足の影響などで高くなる可能性がある
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