G-6D1FVMRJC5 牛の一頭買いの意味を解説!どのようなメリット・デメリットがある? - 牛肉会
牛肉コラム

牛の一頭買いの意味を解説!どのようなメリット・デメリットがある?

牛肉太郎

焼肉屋に行ったら「和牛一頭買い!」のような標記を見かけたことはありませんか?

なんとなく安いのかなぁと思われる方は多いかと思いますが、具体的な意味やメリット・デメリットについて理解している人は少ないですよね。

今回は牛の一頭買いの意味やメリット・デメリットを解説していきます。

 

牛の一頭買いの意味

牛の一頭買いとは枝肉の状態で仕入をすることをいいます。

牛の枝肉とは下記のような状態になっていることです。

枝肉の状態

つまり生きている牛を精肉にカットする直前のことをいいます。

 

ですので、生きている牛をそのまま仕入することではありません。

↓みたいな状態で仕入れても困りますよね(笑)

 

一般的にはカットされた状態で仕入することが多いです。

これをパーツ買いといいます。

牛肉の状態は下記のようなイメージです。

パーツ買い

一般的にはパーツ買いで仕入れてしている肉屋さんが多いです。

しかしながら、中には一頭買いをして決まった農家から仕入れているケースも。

一般消費者の方からすると一頭買いってどんな意味があるのかイメージしにくいですよね。

そこで、次の章では一頭買いのメリット・デメリットを見ていきましょう。

一頭買いのメリット

牛を一頭買いすることによるメリットは下記のとおりです。

  • 仕入が安くなるため、リーズナブルな価格で提供できる
  • 肉の品質が安定する
  • 畜産農家と良い関係を築ける

具体的に解説していきます。

仕入が安くなる

牛を一頭買いすることのメリットは仕入が安くなるという点です。

パーツごとに仕入れをすると、値段が高くなりやすいです。

パーツの中には枝肉のカット料金、運賃など様々な経費がかかっているためです。

一頭買いは様々なコストを自社で吸収できるため、仕入れが安くなるというメリットがあります。

 

しかしながら、現在では以前ほど一頭買いして、仕入れが安くなるということがなくなりました。

真空パックの技術が高まって、保存できる期間が長くできるようになり、パーツの仕入れ値が安くなったためです。

実際パーツ買いの方が安かったというケースは少なくありません。

ですので、一頭買いは確かに仕入れは安くなるものの、安くなる金額は限定的となります。

肉の品質が安定する

肉の品質が安定するというのは一頭買いの大きなメリットとしてあげられます。

牛肉は肉によって味が異なります。

畜産農家によって、与えている餌や肥育期間が異なるためです。

ですので、例えば松阪牛を食べていても、「この前食べた松阪牛より美味しくない」「味が変わった」というケースは珍しくありません。

パーツ買いの場合、仕入れたによって味が異なります。

 

しかしながら、一頭買いする場合は同じ牛の牛肉なので、品質が安定します。

パーツ買いのように牛肉の味が安定しないということはありません。

肉の品質が安定しやすいというのも大きなメリットとしてあげられるでしょう。

 

畜産農家と良い関係が築ける

見逃されやすいメリットとして畜産農家と良い関係が築けるというのがあります。

一頭買いは中抜きする業者がないため、畜産農家の収入が大きくなります。

そのため、畜産農家は一頭買いしてくれる肉屋さんに対しては好意的に接してくれます。

畜産農家と良い関係を築くことによって、牛を安くしてくれたり、良い品質の牛を出荷してくれたりすることがあります。

もし、畜産農家と一緒にブランド牛を生産するとなってもやりやすいでしょう。

長期的に一頭買いを続けてくことで、畜産農家と良いパートナーとなれるということも大きなメリットです。

 

 

このように牛を一頭買いすることは様々なメリットがあります。

最近では一頭買いする肉屋も珍しくなくなりました。

しかしながら、一頭買いはメリットばかりではありません。

次の章では一頭買いするデメリットについて解説していきます。

一頭買いのデメリット

一頭買いするデメリットは主に下記の2つです。

  • いらない部位が余る
  • 手間がかかる

具体的に説明していきます。

いらない部位があまる

一頭買いすると人気のない部位が余りやすいです。

例えば、人気の高いステーキの部位は早めに売れやすいです。

しかしながら、量が多く取れるカルビや切り落とし、モモなどは完売するまで時間がかかります。

いらない部位があまってしまい、在庫のバランスが悪くなるというのは一頭買いの代表的なデメリットといえるでしょう。

手間がかかる

一頭買いは手間がかかります。

枝肉のカットや輸送手続きなどをすべて自社でやらなければならないためです。

個人商店などでは難しく、一定の規模以上の店でなければ取り組むのは難しいでしょう。

 

まとめ

今回は牛の一頭買いの意味やメリット・デメリットについて解説してきました。

ポイントは下記の通りです。

  • 一頭買いは枝肉をカットせず、そのまま仕入れること
  • 仕入れが安い、品質の安定、畜産農家との関係構築という面でメリット
  • いらない部位があまる、手間がかかるという面はデメリット

 

消費者としては、一頭買いは品質が安定するので、安心して食べれる目安にはなるでしょう。

焼肉屋や肉屋さんにいったときはぜひ一頭買いしているかどうか注目してみてください。

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